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エリアマーケティング 

地域性に対応のマーケティングを考える
 九州を知るうえで参考となる2冊を紹介します

  

 『侠客の条件―吉田磯吉伝 (ちくま文庫)』は, 100年前に活躍した、それも史上最大の親分と呼ばれた吉田磯吉のノンフィクションである。地域づくりに取り組む上で無視できない背景の一つに地域のDNAの存在がある。北九州という地域に綿々と受け継がれているDNAは何かというと,「川筋気質」であろう。本書では川筋気質を次のように説明している。「川筋気質は、本来、無頼渡世の心情とは異質なもので、一種のフロンティア・スピリットである。言い換えれば、ウデ一本で若松を洞海湾随一の都市に築き上げていった働きど(労働者)たちの捨て身の自己主張であった」と。地域づくりでは、地域資源の掘り起こしが大きなテーマの一つでもある。そこで、川筋気質というDNAをポジティブに地域資源として捉えるのも一つの策であろう。




 由布院がどのような軌跡をたどって現在のドメインを確保していったかが第三者の目から紹介されている。地域づくりが一朝一夕には進まないこと、地道にプロセスを積まなければならないことが伝わる1冊である。



 巷間伝えられるように、由布院の成功は中谷健太郎氏と溝口薫平氏という2人のリーダーの影響が大きいわけであり、本書でもそのリーダーシップも描き出されている。加えて見落としてならないのは協働のプロセスの部分であり,読み解くことをお薦めします。気軽に読める1冊で、由布院に出掛ける前に読むのも一興である。

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